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少年の涙
2008年 06月 29日 (日) 17:39* Comment(0)
ハローハロー

いっぱいオリキャラが僕にはいるんですが
その中でも同じ世界観の和風FTのキャラが出てくる話を
一応「奇縁の歌詠み」シリーズということにしてあるのですが
連載ではなく短編ばっかり書いてます
世界観とかキャラの関係、名前を詳しく書いたほうがいいと思うんですが、まぁ簡単に↓

・今回の話の時間軸
主人公の縁(エニシ)が住んでいた夜真世村(ヤマセムラ)が妹を目の前で死なせてしまった激しい自己嫌悪などの感情から作り出した蛇の妖怪月之(ツキノ)によって滅ぼされた後羽五色神社(ハゴシキジンジャ)で過ごしている頃です

・簡単な登場人物紹介

世界の神様と同じような役割を持つ”帝”という存在に定められた世界を保つための役割を持つ一人
その役割の能力の一つで縁は妖怪を作り出すことが出来る

神鳥(ミト)
羽五色神社で一番えらい立場の巫女
縁が夜真世村に居た頃に知り合った

雨之(アマノ)
月之に対する憎悪から作り出された獣妖
縁のことが大好き

分かりにくいとは思いますが読んで下さる方はどうぞ

+++

乾いた空気、気になり始めた寒さ、雲ひとつ無い空
冬の気配の色濃い秋のとある昼
妖祓いで有名な羽五色(はごしき)神社を抱え込むようにして存在(あ)る森
その中光りの届かない一角
草に姿を溶かすように少年は居た

このまま消えてしまえればいいのに・・・
膝を抱え込んだ姿勢のまま目を伏せ思う
身体(ちから)なんていらない
心(おもい)なんて知らない
願い(きぼう)なんて忘れた

いつだってあの日のことが頭から離れなくて
あの日のこと?
そうじゃないだろう?
頭から離れないのは、あの日のことじゃなくてあの日殺された(しんだ)妹のことだろう?

すぐ傍にいたのに救えなかった
救えなかったんじゃない、救わなかったんだ
妹を殺したのは――――

少年はそしてまた少し、自分を殺す(おいつめる)のだった


+++


鳥居の朱色が神々しい、どこか寂しげな雰囲気、人の気配のしない
清らかな空気に満ちた羽五色神社結界内
境内では2人分の人影が口論にしては静かに、間にしては刺々しく沈黙していた
詳しく言うなら、竹箒を持った1人の巫女と人間に化けた1匹の妖怪が

口火を切ったのは巫女、神鳥(ミト)の方だった

「駄犬」
「・・・なんだ」

不服そうに顔をしかめながら返す妖怪、雨之(アマノ)

「・・・結界に入り込まないで下さいと何度も言っているでしょう?穢れが憑いてしま」
「違う」
「・・・何がですか?」
「とぼけるな、それは主の言いたいことではない」

断言する雨之に嘆息する神鳥

「相変わらず馬鹿らしい単刀直入さですね」
「なんだとぅっ!?」

視線で殺せそうとはこのことだろう
鋭い視線を感じながらも巫女は問う

「あの子は立ち直れる(もどれる)のでしょうか?」

重苦しい沈黙が1人と1匹の間に落ちる
種族の違う者同士に浮かぶ同じ表情
同じ者に対する気持ち
少年への想い(哀しみ)と己の無力さ(苦しみ)と兄妹の宿命(切なさ)と砕け散った心(遣る瀬無さ)
そして
一片の少年の涙(希望)


少年は何を想う



―――――――――
本当はルビがふってあるのですが
出来ないので()を代用しました;;
そういうわけで夜真世村壊滅事件から雪の中の誓いの間のお話でした(どんなだ
妹の詠葉(ウタハ)は大罪人なので、宿命に従い死んでしまったのですよ
何故詠葉が大罪を犯したのかはまた別のお話
ていうか縁の名前出てきてない・・・



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